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諸外国の薬剤師の働き方

諸外国の薬剤師の働き方の国際比較

みなさんこんにちは。

以前は諸外国の薬剤師の平均年収をご紹介しました。

薬剤師の年収:諸外国との比較

今回は諸外国の薬剤師の仕事内容を簡単に解説します。

薬剤師の働き方とその資格取得の方法は、各国の医療制度、教育制度、文化的背景に影響されているため国によって大きく異なります。

以下に、アメリカ合衆国、カナダ、イギリス、オーストラリア、日本、ドイツにおける薬剤師の資格取得と働き方について解説します。

アメリカ合衆国

アメリカの薬剤師は、患者の薬物治療管理に深く関与します。

薬剤師は処方箋の調剤だけでなく、薬剤管理や患者教育、さらには予防接種の実施も行います。

特に、Pharm.D.(Doctor of Pharmacy)プログラムを修了した薬剤師は、高度な臨床スキルを持ち、医療チームの一員としての役割を果たします。

  • 教育: Pharm.D.プログラム(6〜8年、学部教育+専門教育)
  • 試験: NAPLEX(North American Pharmacist Licensure Examination)
  • 職場: 病院薬剤師、コミュニティ薬剤師、産業薬剤師など多様
  • 給与: 平均年収は約12万ドル

カナダ

カナダの薬剤師もアメリカ同様に高度な臨床スキルを求められます。

薬剤師は処方薬の管理や患者教育、薬物療法のレビューなどを行います。

また、カナダでは一部の州(アルバータ州、ブリティッシュコロンビア州、サスカチュワン州、マニトバ州)で薬剤師が処方権を持ちます。

  • 教育: 4年制のPharmacy学位とその後のインターンシップ
  • 試験: PEBC(Pharmacy Examining Board of Canada)試験
  • 職場: 病院、コミュニティ薬局、長期ケア施設など
  • 給与: 平均年収は約10万カナダドル

イギリス

イギリスの薬剤師は、調剤業務に加えて、薬物療法管理や患者の健康相談に従事します。

また、NHS(国民保健サービス)の一環として、薬剤師がGP(一般開業医)と連携して患者のケアに貢献することが期待されています。

  • 教育: 4年制のMPharmプログラム
  • 実務研修: 1年のプレレジストレーショントレーニング
  • 試験: GPhC(General Pharmaceutical Council)の試験
  • 職場: コミュニティ薬局、病院、プライマリケア施設
  • 給与: 初任給は約3万ポンド、経験を積むと5万ポンド以上

オーストラリア

オーストラリアの薬剤師は、調剤業務や患者教育に加えて、医療チームとの協働が重視されます。

特にリモートエリアでは、薬剤師が地域のヘルスケアの中心的な役割を果たすことが多いです。

  • 教育: 4年制のBachelor of Pharmacy
  • 実務研修: 1年間のインターンシップ
  • 試験: AHPRA(Australian Health Practitioner Regulation Agency)の登録試験
  • 職場: 病院、コミュニティ薬局、リモートエリアの医療施設
  • 給与: 平均年収は約7万オーストラリアドル

ドイツ

ドイツの薬剤師は、調剤業務だけでなく、薬物療法の管理や患者教育、医療チームとの協力など、多岐にわたる役割を担っています。

特に、医療制度の一環として、薬剤師は重要な役割を果たしています。

  • 教育: 5年間の大学教育(4年間の学部教育と1年間のインターンシップ)
  • 実務研修: 1年間の実務研修(Praktisches Jahr)
  • 試験: Staatsexamen(国家試験)
  • 職場: 公立および私立薬局、病院、製薬企業、学術機関
  • 給与: 平均年収は約5万ユーロから7万ユーロ

日本

日本の薬剤師は主に調剤薬局や病院で勤務し、調剤や服薬指導を行います。

また、最近では在宅医療の重要性が増しており、訪問薬剤師として患者の自宅を訪問するケースも増えています。

  • 教育: 6年制の薬学部を卒業
  • 試験: 国家試験に合格
  • 職場: 調剤薬局、病院、ドラッグストア、製薬企業
  • 給与: 平均年収は約500万円から700万円

結論

薬剤師の役割と資格取得のプロセスは国によって異なりますが、共通しているのは医療チームの一員として患者の健康を守る重要な職務を担っていることです。

各国の制度や文化に合わせて薬剤師の働き方も多様化しており、今後もその役割は進化していくことでしょう。

私が大学生時代には日本の薬剤師の仕事内容はアメリカに10年遅れをとっていると言われていました。

今も日本の薬剤師ができることや業務内容は諸外国に比べて少なく、まだまだ遅れを取っている部分も多いかと思います。

薬剤師の地位も諸外国に比べ日本は低いと個人的には感じています。

今後は日本でも薬剤師が独立処方権を得たり、今よりも業務の幅が広がっていくかもしれません。

薬剤師の国際的な比較を通じて、参考になる部分を取り入れより良い医療サービスの提供に向けた参考になることを期待します。

海外の薬剤師の資格を取得して海外で武者修行なんていうのもおもしろいですね。

最後までご覧いただきありがとうございました。