みなさん、こんにちは。
以前、タイムシェアについて以下のような記事を書きました。

今回は実際に私が1度HGVを契約したけれど、すぐに解約(クーリングオフ)したお話をお届けします。
もくじ
タイムシェアを契約したけれどクーリングオフした話

タイムシェアに興味を持っている方は多いと思います。
実際に私もその一人で、以前HGV(ヒルトン・グランド・バケーションズ)のタイムシェアを契約したことがあります。
しかし、数日後にクーリングオフ制度を使って契約を取り消しました。
今回は、私自身の経験をもとに、なぜタイムシェアを契約してしまったのか、そしてなぜキャンセルを決断したのかを詳しく書いてみたいと思います。
同じように迷っている方の参考になれば幸いです。
契約のきっかけは旅先の非日常感と「今だけ」の言葉

HGVの説明会に参加したのは、空港でヒルトンの方に声をかけられたのがきっかけでした。
地元ホテルのラウンジでの説明会に参加するとハワイのヒルトン系列のホテル3泊無料券を頂けるということで、説明会に参加しました。
実際にハワイの無料宿泊券をいただき、ハワイに行った際にも、現地のホテルで開催された説明会にも参加しました。
説明会では、リゾート地の美しい施設や部屋の写真、実際の宿泊施設のモデルルーム見学などがあり、とても魅力的に感じました。
「自分にもこんな場所が“持てる”のか」と気持ちがどんどん高揚していきました。
そして決め手になったのが、「今契約すれば○○ドル分の特典が付く」というセールストークでした。
割引やボーナスポイント、無料宿泊などの特典がその場限りと言われると、冷静な判断ができなくなってしまい、「今決めないと損をするのではないか」という焦りが生まれます。
私もまさにその心理状態で、しっかり考える前に契約してしまいました。
帰国後、冷静に計算してみた

旅行から戻って日常に戻ると、あの時の高揚感が少しずつ薄れ、ふと「本当にお得だったのだろうか」と疑問が湧いてきました。
そこで、契約内容を見直し、具体的なコストを計算してみることにしました。
私が契約したのは年間約5,440ポイントのプランで、初期費用は約200万円。
さらに毎年かかる年会費が約15万円。
10年使ったと仮定すると、合計で約350万円以上の支払いとなります。
つまり、年間あたり35〜40万円のコストです。
タイムシェアのコスト試算(HGV 5,440pt プランの場合)
項目 | 金額(円) | 備考 |
---|---|---|
初期費用 | 2,000,000 | 契約時一括払い |
年会費 | 150,000 × 10年 = 1,500,000 | 年間維持費 |
合計コスト(10年間) | 3,500,000 | ポイント消化前提 |
年間コスト平均 | 350,000 | 3,500,000 ÷ 10年 |
1泊あたりのコスト | 50,000 | 年間7泊換算 |
一方で、旅行予約サイトで同レベルのホテルに1週間滞在する場合の費用を調べてみると、20万〜25万円程度で宿泊できるケースが多いことが分かりました。
しかも、時期や場所の自由も効きます。
そう考えると、「所有しているのに高くつく」可能性があると感じ、コストパフォーマンスの面で不安が生まれました。
縛りが多いことにも気づいた

費用の問題に加えて、もう一つ大きな懸念が出てきました。それは「自由度の低さ」です。
- ポイントには有効期限がある
- 人気のある日程や施設はすぐに埋まってしまうため、予約が取りにくい
- 旅行スタイルがほぼHGVに限定される
- ポイントを無駄にしないように、毎年“必ず行く”という義務感が生まれる
自由に旅先を決めたいタイプの私にとって、これはかなりストレスになると感じました。
旅行は本来リラックスするためのものなのに、「ポイントが消えるから行かなきゃ」と義務的になるのは本末転倒だと思ったのです。
クーリングオフを決意、無事に返金

契約書を見直したところ、8日以内であればクーリングオフが可能と記載されていました。
すぐに必要な書類を用意し、電話、郵送で手続き。
結果として、全額が返金されました。
手続きもスムーズで、キャンセルに関してHGV側の対応も丁寧でした。
心理的には少し申し訳なさもありましたが、後悔はしていません。
教訓:旅先での契約は特に慎重に

この経験を通して、はっきりと学んだことがあります。
旅先では気分が開放的になり、普段より判断力が鈍りがちだということ。そして「今だけ」という言葉には特に注意が必要です。
たとえ魅力的に感じても、その場で即決するのではなく、持ち帰って冷静に比較・検討するべきです。
契約は後からでもできますが、無理に焦って決めた契約を取り消すのは、精神的にも手間的にも大きな負担になります。
最後に:タイムシェアは合う人には良いが、万人向けではない

タイムシェアそのものを否定するつもりはありません。旅行スタイルが毎年決まっていて、同じ場所に安定して行きたい人にとっては、価値ある仕組みだと思います。
ただし、それは人を選ぶ商品です。少しでも不安があるなら、すぐに決めず、帰宅後に冷静に判断することをおすすめします。
私の体験が、これから契約を考える方の判断材料の一つになれば幸いです。