もくじ
新型コロナウイルス治療薬を知ろう:あなたの治療選択肢とは?
「もし、自分や大切な家族が新型コロナウイルスに感染したら?」
——そんな不安を抱えたことはありませんか?
幸いなことに、現在では多くの治療薬が開発され、私たちが利用できる選択肢は広がっています。
しかし、治療薬にはそれぞれ特徴や使用条件があり、すべての患者に同じ薬が合うわけではありません。
この記事では、COVID-19の治療に使われる内服薬や注射薬について、誰に適しているのか、どのような副作用があるのかを解説します。
これらの薬は、病状に応じて選ばれますが、どの薬にも一定の副作用があるため、使用前にしっかりと理解しておくことが大切です。
内服薬(飲み薬)
1. モルヌピラビル(ラゲブリオ)
モルヌピラビルは、新型コロナウイルスが体内で増えるのを抑える働きをする薬です。
主に軽症の患者さんに使われ、特に高齢者や基礎疾患がある方に適しています。
この薬は、発症から5日以内に使うことが効果的とされています。
主な副作用:
- 下痢
- 吐き気
- 頭痛
また、妊婦の方には推奨されていないため、使用する際は医師とよく相談してください。
2. ニルマトレルビル・リトナビル(パキロビッドパック)
パキロビッドパックは、軽症から中等症の患者さん向けの飲み薬です。
2つの成分が含まれており、ニルマトレルビルがウイルスの増殖を抑え、リトナビルがニルマトレルビルの効果を長持ちさせる働きをします。
主な副作用:
- 味覚異常
- 下痢
- 高血圧
リトナビルには他の薬との相互作用が多いため、特に既に服用中の薬がある場合は、医師に報告することが重要です。
3. エンシトレルビルフマル酸(ゾコーバ)
ゾコーバは、軽症から中等症の患者さんに使用される薬で、ウイルスの増殖を抑える働きをします。
この薬は、発症早期に使うことで効果を発揮します。
主な副作用:
- 下痢
- 腹痛
- 肝機能障害
一般的には副作用は軽度ですが、気になる症状が出た場合はすぐに医師に相談してください。
注射薬(点滴薬)
1. レムデシビル(ベクルリー)
レムデシビルは、中等症から重症の患者さんに使われる抗ウイルス薬です。
この薬は、ウイルスが体内で増えるのを防ぐ働きを持ち、特に酸素療法が必要な方に適しています。
主な副作用:
- 肝臓や腎臓の機能障害
- 注射部位の痛みや反応
この薬を使用中は、定期的な血液検査で肝機能や腎機能をチェックすることが重要です。
2. カシリビマブ・イムデビマブ(ロナプリーブ)
ロナプリーブは、中和抗体薬として軽症から中等症の患者さんに使われます。
ウイルスが体の細胞に入るのを防ぐ働きがあり、重症化リスクのある患者さんやワクチンが打てない方にも使用されます。
主な副作用:
- 注射部位の反応(赤み、腫れなど)
- アレルギー反応(まれにアナフィラキシー)
治療中にアレルギー反応が出た場合は、すぐに医師に知らせてください。
3. ソトロビマブ(ゼビュディ)
ソトロビマブも中和抗体薬で、ウイルスが細胞に入るのを防ぎます。
特に高齢者や基礎疾患を持つ方など、重症化リスクのある患者さんに使用されます。
主な副作用:
- 過敏症(アレルギー反応)
- 注射部位の痛み
治療中に異常を感じた場合は、すぐに医師に報告してください。
まとめ
以下に簡単に表にまとめます。
内服薬
- モルヌピラビル(ラゲブリオ)
軽症患者向けの抗ウイルス薬
主な副作用: 下痢、吐き気、頭痛 - ニルマトレルビル・リトナビル(パキロビッドパック)
軽症~中等症患者向けの抗ウイルス薬
主な副作用: 味覚異常、下痢、高血圧 - エンシトレルビルフマル酸(ゾコーバ)
軽症~中等症患者向けの抗ウイルス薬
主な副作用: 下痢、腹痛、肝機能障害
注射薬
- レムデシビル(ベクルリー)
中等症~重症患者向けの抗ウイルス薬
主な副作用: 肝機能・腎機能障害 - カシリビマブ・イムデビマブ(ロナプリーブ)
軽症~中等症患者向けの中和抗体薬
主な副作用: 注射部位反応、アレルギー反応 - ソトロビマブ(ゼビュディ)
重症化リスクがある患者向けの中和抗体薬
主な副作用: 過敏症、注射部位の痛み
これらの薬は、患者さんの症状や病状に応じて使い分けられます。
どの薬にも副作用があるため、使用前には医師や薬剤師とよく相談することが大切です。
また、新型コロナウイルス感染症の治療には薬以外にもさまざまなサポートが必要ですので、治療方針をしっかりと理解しておくことも重要です。
最後までご覧いただきありがとうございました。