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薬剤師が教える健康食品を積極的にはオススメできない理由 ~プラセボ効果とホーソン効果に注意~

前提

今回の内容は1薬剤師の個人的な意見となりますのでご了承ください。

また、すべての健康食品、サプリメントが良くないと言いたいわけではなく、費用対効果をよく考えて上手に活用しましょう。

はじめに

近年、健康食品の市場は急速に拡大しており、さまざまなサプリメントや健康補助食品が簡単に手に入る時代になっています。

テレビやインターネットでも、「これを飲めば健康になる」といった魅力的な宣伝が多く見られます。

しかし、これらの健康食品やサプリメントを積極的にオススメできない理由があります。

それは、プラセボ効果ホーソン効果が大きな影響を与えている可能性があるからです。

プラセボ効果とは?

プラセボ効果とは、実際には有効成分を含んでいない偽薬(プラセボ)を服用しても、患者が「この薬は効果がある」と信じることで、症状が改善する現象です。

健康食品に関しても、科学的な根拠に乏しいにもかかわらず、「これを摂ると健康になる」という強い信念があると、その食品が本来の効果以上に体に良いと感じることがあります。

例えば、ある健康食品を摂取し続けると「元気が出た」と感じる人がいるかもしれません。

しかし、それはその食品自体の効果ではなく、単に信じることで生まれたプラセボ効果の可能性があるのです。

プラセボ効果は心理的なものに過ぎず、実際に健康状態を改善するわけではありません

ホーソン効果とは?


ホーソン効果は、他者に観察されていると意識したり、何か新しい取り組みをしていると感じたりすることで、行動や感覚が一時的に変化する現象です。

例えば、健康食品を購入し、これを摂取するという行動自体が「自分は健康に気を使っている」と感じさせ、結果として気分や生活習慣が改善されることがあります。

しかし、これも一時的なものであり、健康食品そのものが本当に効果を発揮しているわけではありません。

健康食品を摂取し健康に良い新しいことに挑戦しているという心理的効果が働いているに過ぎないのです。

科学的根拠の乏しい健康食品

すべてとは言いませんが、多くの健康食品は、その効果を裏付ける十分な科学的証拠が不足しているのが現状です。

サプリメントや健康補助食品は、特定の栄養素を効率よく摂取できる場合がありますが、通常の食事からバランスの取れた栄養を摂ることのほうがはるかに重要です。

また、健康食品は必ずしも全ての人にとって安全ではなく、その成分自体や摂取量、組み合わせによっては健康被害や副作用が生じることもあります。

最近話題になった紅麹がいい例ですね。

まとめ

プラセボ効果やホーソン効果によって、健康食品が実際よりも効果的に感じられることがありますが、それが長期的な健康改善に繋がるとは限りません

バランスの取れた食生活と適切な運動が、健康を維持するための最も確実な方法です。

健康食品やサプリメントを使用すること自体がすべて悪いとは言いません。

しかし、健康食品に過度に依存せず、しっかりとしたエビデンスに基づいた生活習慣を心がけることが大切です。

お値段も安くないので、あなたの健康、資産のどちらも上手に守っていきましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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