「地域支援体制加算が2026年に変わったけど、今の薬局で算定できるか確認したい」「何をどこまでやればいいか整理したい」——そんな薬剤師・薬局管理者のために、2026年(令和8年度)改定後の地域支援・医薬品供給対応体制加算(旧・地域支援体制加算)の算定要件をチェックリスト形式でまとめます。
もくじ
2026年改定のポイント:名称と構造が変わった
令和8年度診療報酬改定で、旧「地域支援体制加算」は「後発医薬品調剤体制加算」と統合され、「地域支援・医薬品供給対応体制加算」(加算1〜5)として再編されました。
| 旧加算 | 新加算への対応 | 点数 |
|---|---|---|
| 後発医薬品調剤体制加算(旧) | 地域支援・医薬品供給対応体制加算1 | 27点 |
| 地域支援体制加算1・2(旧) | 加算2 | 59点 |
| 地域支援体制加算3・4(旧) | 加算3 | 67点 |
| (調剤基本料2・3向け)旧1・2相当 | 加算4 | 37点 |
| (調剤基本料2・3向け)旧3・4相当 | 加算5 | 59点 |
重要な変更点は、後発品使用率要件(加算1相当)を満たさないと加算2〜5は算定不可という構造になったことです。まず加算1の要件を確認してから、加算2〜5のチェックに進みましょう。
チェックリスト①:全加算共通の前提要件
どの加算を算定する場合も、以下の前提要件を満たしている必要があります。
| 確認項目 | 要件 |
|---|---|
| □ 後発品使用割合(規格単位数量割合) | 直近3ヶ月が85%以上 |
| □ カットオフ値(後発品が存在する医薬品の割合) | 50%以上 |
| □ 特別調剤基本料Bを算定していない | 算定している場合は対象外 |
| □ 医薬品の安定供給体制整備の届出 | 地方厚生局への届出が必要 |
チェックリスト②:加算1(27点)の要件
加算1は旧「後発医薬品調剤体制加算」を引き継ぐ区分です。以下の8項目すべてを満たす必要があります。
| 確認項目(8項目すべて必須) |
|---|
| □ 医薬品の安定供給に向けた計画的な調達・在庫管理を行っている |
| □ 他薬局への医薬品分譲実績が直近1年間にある(グループ内薬局間は除く) |
| □ 供給不安時に患者の紹介や処方変更提案への対応を行っている |
| □ 重要供給確保医薬品の1ヶ月程度の備蓄に努めている |
| □ 単品単価交渉を実施している(卸との取引において) |
| □ 卸への過度な頻回・休夜間配送依頼を抑制している |
| □ 温度管理医薬品の過度な返品を抑制している |
| □ 地域医療機関との情報共有と事前取り決めを行っている |
チェックリスト③:加算2(59点)の要件
調剤基本料1を算定している薬局向け。加算1の全要件に加えて以下を満たす必要があります。
| 確認項目 | 要件 |
|---|---|
| □ 算定する調剤基本料 | 調剤基本料1を算定していること |
| □ 備蓄品目数 | 1,200品目以上 |
| □ 在宅訪問実績 | 直近1年間に24回以上 |
| □ かかりつけ薬剤師の届出 | 届出済みであること |
| □ 実績要件(9項目中エを含む3項目以上) | 下記実績要件チェックリスト参照 |
チェックリスト④:加算3(67点)の要件
調剤基本料1算定薬局向けの最上位区分。加算2の要件に加えて実績項目が増えます。
| 確認項目 | 要件 |
|---|---|
| □ 算定する調剤基本料 | 調剤基本料1を算定していること |
| □ 備蓄・在宅・かかりつけ | 加算2と同じ要件を満たすこと |
| □ 実績要件(9項目中7項目以上) | エ(在宅)を含む7項目以上 |
チェックリスト⑤:加算4・5(37点・59点)の要件
調剤基本料2・3を算定する薬局向けの区分です。
| 確認項目 | 加算4(37点) | 加算5(59点) |
|---|---|---|
| 算定する調剤基本料 | 調剤基本料2・3(特別調剤基本料B以外) | 同左 |
| 実績要件 | 9項目中エ・カを含む3項目以上 | 9項目中7項目以上 |
| 時間外等加算(アの項目) | 400回以上/年(処方箋1万枚あたり) | 400回以上 |
| 麻薬調剤加算(イ) | 10回以上/年 | 10回以上 |
実績要件チェックリスト(9項目・共通)
加算2〜5で求められる実績要件9項目です。処方箋受付1万回あたりの実績数で判定します。
| 記号 | 実績項目 | 加算2・3の基準 | 加算4・5の基準 |
|---|---|---|---|
| ア | 時間外加算・夜間・休日等加算の合算回数 | 40回以上 | 400回以上 |
| イ | 麻薬調剤加算回数 | 1回以上 | 10回以上 |
| ウ | 重複投薬防止加算等回数 | 20回以上 | 40回以上 |
| エ | 在宅訪問指導等の合算回数(必須) | 24回以上 | 24回以上 |
| オ | 服薬管理指導料4の算定回数 | 20回以上 | 40回以上 |
| カ | かかりつけ薬剤師指導料等の合算回数(加算4・5必須) | 20回以上 | 40回以上 |
| キ | 外来服薬支援料1の算定回数 | 1回以上 | 1回以上 |
| ク | 服用薬剤調整支援料の算定回数 | 1回以上 | 1回以上 |
| ケ | 服薬情報等提供料の算定回数 | 10回以上 | 10回以上 |
算定区分の選び方フロー
自薬局がどの加算を算定すべきか、以下の手順で確認します。
- 後発品使用率85%・カットオフ50%を確認——満たさない場合は全加算算定不可
- 調剤基本料の区分を確認——調剤基本料1なら加算2・3を検討、調剤基本料2・3なら加算4・5を検討
- 備蓄品目・在宅実績を確認——1,200品目・24回の実績があるか(加算2・3の場合)
- 実績要件9項目の達成状況を確認——3項目以上か7項目以上かで加算区分が変わる
- 地方厚生局への届出——要件が揃ったら速やかに届出
よくある確認ミスと注意点
- 後発品使用率の計算期間——「直近3ヶ月」の数字で判定。月次で追いかける仕組みをつくっておくと安心です
- 他薬局への分譲記録——記録を残していないと実績として認められないため、記録の保管を徹底する
- 在宅実績のカウント方法——グループ内薬局への分譲は除外される点に注意
- 経過措置の有無——2026年改定では実績要件に経過措置が設けられない可能性があるため、早めに達成状況を把握する
まとめ
地域支援・医薬品供給対応体制加算(2026年版)は、後発品使用率85%の達成が全加算の前提となり、そのうえで実績要件・備蓄要件・在宅要件を満たすことで加算2〜5を算定できる構造です。まず自薬局の調剤基本料区分と後発品使用率を確認し、このチェックリストで現状の達成状況を把握してみてください。


