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【2026年6月改定】かかりつけ薬剤師フォローアップ加算50点・訪問加算230点の算定実務|対象患者・記録テンプレ・取りこぼし防止チェック

「かかりつけ薬剤師フォローアップ加算50点と訪問加算230点、結局どんな患者で算定できるの?」――2026年6月施行を控え、現場でいちばん多い質問です。

かかりつけ薬剤師指導料が廃止される全体像は 【2026年6月改定】かかりつけ薬剤師指導料の廃止と新体系|完全ガイド でまとめています。本記事では、その「次の一歩」として、2つの新加算(フォローアップ50点/訪問230点)を現場でどう算定するかだけにフォーカスして掘り下げます。

対象患者の絞り込み、電話・訪問の記録テンプレ、取りこぼしを防ぐ月次チェックまで、6月1日から即動ける形でまとめました。

2つの加算の位置づけ|どっちがどっち?

2026年6月から、かかりつけ薬剤師の「行動」を評価する加算が2つに分かれました。まず役割の違いを押さえます。

📊 フォローアップ加算 vs 訪問加算
項目 フォローアップ加算 訪問加算
点数 50点 230点
算定上限 3月に1回 6月に1回
方法 電話・ICT機器(非対面) 患家を訪問(対面)
医療機関への情報提供 必須
前提条件(共通) 服薬管理指導料 区分1イまたは2イ(かかりつけ薬剤師実施)の算定
※ 出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要(調剤)」/日本薬剤師会「調剤報酬点数表(令和8年6月1日施行)」

覚え方は単純です。電話で追えば50点、家まで行って医師に報告すれば230点。算定要件のキモは、どちらも「服薬管理指導料 区分1イ・2イ」を算定した患者に限られる点です。

フォローアップ加算50点の算定実務

対象患者の絞り込み|「以下のいずれか」を算定した患者

フォローアップ加算50点は、誰にでも電話すれば取れる加算ではありません。下記いずれかを算定した実績がある患者に限定されます。

  • 外来服薬支援料1
  • 服用薬剤調整支援料1 または 2
  • 調剤時残薬調整加算
  • 薬学的有害事象等防止加算

つまり、「すでに残薬・調整・有害事象介入の実績がある患者」だけが対象です。電子薬歴でこれらの算定履歴に絞り込んだリストを毎月作成しておくと、加算の取りこぼしを防げます。

算定手順|電話・ICTで継続確認+記録

  1. 対象患者リスト抽出:上記いずれかを算定した患者を電子薬歴から月初に抽出
  2. 連絡前の準備:直近の処方・残薬・前回介入内容を確認
  3. 電話/ICT実施:服薬状況・残薬状況・副作用の有無を聞き取り、必要な指導を実施
  4. 記録:実施日時・方法・確認内容・指導内容を電子薬歴に記載
  5. 算定:次回来局時または該当月のレセプトで算定(3月に1回まで)

記録テンプレ例

【かかりつけ薬剤師フォローアップ加算 記録】
■ 実施日時:2026/0X/XX 14:30〜14:45
■ 実施方法:電話(患者本人)
■ 前提算定:薬学的有害事象等防止加算(2026/0X/XX)
■ 確認事項:
 ・服薬状況:朝・夕の服用継続中、飲み忘れなし
 ・残薬:14日分残(次回受診で問題なし)
 ・副作用:軽度の眠気あり、業務支障なし
■ 指導内容:眠気持続時は再相談を案内、次回来局時の薬歴に追記予定
■ 算定:かかりつけ薬剤師フォローアップ加算 50点

訪問加算230点の算定実務

対象患者|区分1イ・2イを算定中の外来通院患者

訪問加算230点は、すでに服薬管理指導料 区分1イまたは2イを算定している患者の自宅を訪問するケースを評価する加算です。在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅医療ベース)とは別枠で、外来通院患者の自宅へのアウトリーチを想定しています。

算定要件の3点セット

  1. 患家を訪問し、残薬整理を実施
  2. 同時に服用薬の管理方法の指導を実施
  3. 訪問結果を保険医療機関へ情報提供(処方医宛て報告書)

とくに重要なのは3点目。処方医への情報提供までセットで完結させて初めて230点です。訪問しただけ・整理しただけでは算定要件を満たしません。報告書のテンプレを事前に整備しておきましょう。

取りこぼし防止チェックリスト

✅ 訪問加算230点 算定前チェック
📋 訪問前
☐ 患者は服薬管理指導料 区分1イ または 2イ を算定中か
☐ 患者・家族の訪問日時の同意を取得済みか
☐ 直近の処方内容・薬歴・残薬状況を確認したか
☐ 報告書テンプレを準備したか(処方医宛て)
🏠 訪問中
☐ 残薬を整理し、現状を記録(写真は患者同意ありの場合のみ)
☐ 服用薬の管理方法(保管・お薬カレンダー等)の指導を実施
☐ 副作用・併用薬・生活上の課題を聞き取り
📝 訪問後
☐ 処方医宛て報告書を作成・送付(必須)
☐ 薬歴に訪問日時・実施内容・報告書送付日を記録
☐ 6月以内に再算定しないようカレンダー管理
※ 出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要(調剤)」

取りこぼしを防ぐ月次オペレーション

2つの加算をきちんと取り切るには、毎月決まったルーチンを組むのが最短ルートです。

  1. 月初(1〜5日):前月のレセプトから対象患者を抽出。フォローアップ・訪問の候補を一覧化
  2. 月中(10〜20日):候補患者へ電話・訪問を実施。記録テンプレに沿って入力
  3. 月末(25〜末日):算定漏れがないか薬歴・レセプトをクロスチェック

フォローアップ加算は3月に1回、訪問加算は6月に1回の算定上限があるため、「いつ算定したか」をカレンダーで管理することが取りこぼし防止の決め手です。

関連改定もまとめて押さえる

2026年6月改定では、かかりつけ周辺の制度が一気に動きます。あわせて確認したいのは次の3本です。

よくある質問(Q&A)

Q1. フォローアップ加算と訪問加算は同じ月に併算定できますか?
A. それぞれ算定上限(フォローアップ:3月に1回、訪問:6月に1回)が独立しているため、要件を満たせば併算定の余地があります。ただし、通知の最新版で「同一月の重複算定不可」の取り扱いを必ず確認してください。

Q2. 電話がつながらなかった場合は算定できますか?
A. 算定できません。フォローアップ加算は「確認と必要な指導を実施した場合」が要件です。実施できなかった場合は記録のみ残し、翌月に再トライしましょう。

Q3. 訪問加算の「保険医療機関への情報提供」とは具体的に何ですか?
A. 処方医宛ての報告書を指します。残薬整理の結果、服薬状況、提案事項などをまとめて文書で送付するのが標準的な運用です。テンプレ化して訪問前に準備しておくのがおすすめです。

Q4. 在宅患者訪問薬剤管理指導料と訪問加算は同じものですか?
A. 別物です。在宅患者訪問薬剤管理指導料は在宅医療ベース(医師の指示)、訪問加算は外来通院患者へのアウトリーチを評価する加算です。対象患者の入口が異なります。

まとめ|「実績ベースの加算」を取りこぼさない

2026年6月改定で新設されたかかりつけ薬剤師フォローアップ加算50点・訪問加算230点は、「対象患者を絞り込み」「電話または訪問で介入し」「記録と情報提供で完結させる」――この3ステップを月次のルーチンに組み込めるかが、算定実績の差になります。

制度の全体像は 上位ガイド記事 で、本記事の算定実務は現場運用にそのまま落とし込んでください。施行は2026年6月1日――残された準備期間は限られています。

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