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【2026年6月改定】かかりつけ薬剤師指導料の廃止と新体系|服薬管理指導料統合・お薬手帳記載・施設基準まで完全ガイド

【2026年版】かかりつけ薬剤師指導料はどう変わる?廃止後の新設加算を整理

「2026年6月改定で、かかりつけ薬剤師指導料がなくなるって本当?」――そんな声が、現場の薬剤師・管理薬剤師から急速に増えています。

結論からお伝えします。2026年6月1日施行の調剤報酬改定で、かかりつけ薬剤師指導料(76点)とかかりつけ薬剤師包括管理料(291点)は廃止。これらは「服薬管理指導料」に統合され、代わりにかかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点)かかりつけ薬剤師訪問加算(230点)という2つの新加算が誕生します。

本記事では、廃止される点数・統合後の新体系・新加算の概要・施設基準の変更・お薬手帳への担当薬剤師記載という新しい同意手続きまで、改定対応に必要な情報を一気にまとめます。2つの新加算の算定実務に踏み込みたい方は、フォローアップ加算50点・訪問加算230点の算定実務ガイド もあわせてご覧ください。

結論|かかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は2026年6月で廃止

2026年度(令和8年度)調剤報酬改定では、「肩書きを評価する」体系から「行動を評価する」体系へと大きく舵が切られました。その象徴が、長年議論されてきたかかりつけ薬剤師指導料の廃止です。

まず、改定前後の点数を比較表で確認しましょう。

📊 改定前後の点数比較
項目 2024年度(〜5/31) 2026年度(6/1〜)
かかりつけ薬剤師指導料 76点 廃止
かかりつけ薬剤師包括管理料 291点 廃止
服薬管理指導料(基本) 45点/59点 統合先(同点数)
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算 +50点(新設)
かかりつけ薬剤師訪問加算 +230点(新設)
※ 出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要(調剤)」/日本薬剤師会「調剤報酬点数表(令和8年6月1日施行)」

「指導料」という独立点数を廃して服薬管理指導料に組み込み、そのうえで実際にフォローアップ・訪問した実績だけを加算で評価する――これが2026年改定の基本設計です。

廃止後の新体系|服薬管理指導料に「かかりつけ枠」が統合

かかりつけ薬剤師指導料が廃止される一方で、服薬管理指導料の構造は次のように再編されました。

服薬管理指導料の点数(2026年6月以降)

  • 区分1:3月以内再来かつ手帳持参 45点(イ かかりつけ薬剤師が実施/ロ その他の薬剤師、いずれも同点数)
  • 区分2:上記以外 59点(イ・ロ同点数)
  • 区分3:介護施設入所者訪問 45点(月4回限度)
  • 区分4:情報通信機器を用いた服薬指導 45点/59点

注目すべきポイントは、「かかりつけ薬剤師が実施」と「その他の薬剤師」で基本点数が同じ45点・59点に一本化された点です。つまり、肩書きだけで上乗せ点数が付く時代は終わりました。

では、かかりつけ薬剤師としての価値はどこで評価されるのか――それが、続く2つの新加算です。

新設①|かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点・3月に1回)

1つ目の新加算は、電話やICT機器による継続的フォローアップを評価するものです。

  • 点数:50点
  • 算定上限:3月に1回
  • 対象患者の概要:服薬管理指導料 区分1イ・2イを算定し、かつ外来服薬支援料1/服用薬剤調整支援料/調剤時残薬調整加算/薬学的有害事象等防止加算のいずれかを算定した患者

「対面で薬を渡したあと、放置せず追いかける」――この継続管理こそが、かかりつけの本質として点数化されました。対象患者の絞り込みや記録テンプレなど現場の運用は、算定実務ガイド で詳しく解説しています。

新設②|かかりつけ薬剤師訪問加算(230点・6月に1回)

2つ目は、患家への訪問による残薬整理・服薬指導を評価する加算です。在宅医療系の加算とは別枠で、外来通院患者の自宅に出向くケースを想定しています。

  • 点数:230点
  • 算定上限:6月に1回
  • 算定の3点セット:① 患家訪問で残薬整理 ② 服用薬の管理方法指導 ③ 結果を保険医療機関へ情報提供

1回の訪問で230点(2,300円)と高い評価がついた背景には、「処方医への情報提供までセットで完結させる」という改定の意図があります。訪問しただけでは不十分で、医療機関へのフィードバックが算定要件に組み込まれているのが大きな特徴です。

施設基準の変更|在籍期間・勤務時間が緩和、薬局要件が新設

かかりつけ薬剤師として届出できる薬剤師・薬局の要件にも、複数の変更が入りました。

✅ かかりつけ薬剤師の施設基準(2026年6月以降)
👤 薬剤師個人の要件
☐ 保険薬剤師としての勤務経験 3年以上(うち医療機関勤務は上限1年まで合算可)
週31時間以上勤務(育児・介護休業等で短縮中は週24時間以上かつ週4日以上)
☐ 当該薬局に 継続して6か月以上 在籍
☐ 薬剤師認定制度認証機構が認証する 研修認定 を取得
☐ 医療に係る 地域活動 への参画
🏪 薬局側の要件(新設)
☐ 上記要件を満たすかかりつけ薬剤師を 配置
プライバシーに配慮した独立カウンターを設置
☐ 常勤薬剤師の 平均在籍期間1年以上、または管理薬剤師の 継続在籍3年以上
※ 出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要(調剤)」/日本薬剤師会「調剤報酬点数表(令和8年6月1日施行)」。薬剤師個人の在籍期間要件は1年以上から「6か月以上」に緩和、勤務時間要件は週32時間以上から「週31時間以上」に緩和されています。

とくに薬局側の要件は新設項目で、これまでの「個人さえ条件を満たせばOK」から「薬局の組織体制まで問う」方向に転換しました。離職率の高い薬局では届出維持が難しくなる可能性があります。

同意取得の変更|同意書から「お薬手帳への担当薬剤師記載」へ

もう一つ、現場のオペレーションを大きく変える改定があります。

これまで必須だった「かかりつけ薬剤師同意書」の作成・保存が見直され、お薬手帳に担当薬剤師の氏名等を記載する運用に切り替わる方向で整理されています。同意書の署名取得・診療録への添付・更新管理といった事務負担が、お薬手帳1冊で完結する設計です。

切替対応のポイントは次の3つです。

  • 新規患者:初回算定時にお薬手帳へ担当薬剤師名を記載
  • 既存同意書をお持ちの患者:手帳記載に切り替えるタイミングを来局時に案内
  • 院内マニュアル:「同意書取得」から「手帳記載+説明」へ手順を更新

※ 詳細な記載項目・既存同意書の取り扱いについては、厚労省通知(保医発)の最終版で必ず確認してください。

施行日と経過措置|2026年6月1日から

本改定は2026年(令和8年)6月1日に施行されます。届出が必要な事項は、5月末までに地方厚生局へ施設基準の届出を完了させる必要があります。

関連する改定全体の流れは、2026年6月改定の全体像をまとめた完全ガイド でも俯瞰しています。あわせて読むと、かかりつけ廃止が全体のなかでどの位置にあるかが見えてきます。

薬局がいま準備すべきこと|3つのタスク

6月施行までに優先度の高いタスクは次の3点です。

  1. 施設基準の再点検:薬剤師の勤務時間・在籍期間、薬局側の平均在籍期間や独立カウンターを書面で確認。要件未充足なら届出取り下げか体制整備の二択。
  2. フォローアップ・訪問の運用設計:対象患者リスト・電話スクリプト・電子薬歴の記録項目を事前に作り込み、加算50点・230点の取りこぼしを防ぐ。詳細は 算定実務ガイド に整理。
  3. お薬手帳記載の説明資材作成:既存同意書からの切替えを患者にわかりやすく伝えるリーフレットを店頭に常備。

地域支援体制加算も2026年改定で要件が変わるため、地域支援体制加算の最新チェックリスト も並行して確認するのがおすすめです。後発医薬品や選定療養の運用変更については、選定療養の変更点まとめ を参考にしてください。

よくある質問(Q&A)

Q1. 既存のかかりつけ薬剤師同意書はどう扱えばいいですか?
A. 6月1日以降の算定はお薬手帳記載の運用が前提です。既存の同意書をそのまま流用するのではなく、来局時にお薬手帳へ担当薬剤師名を記載し直し、切替えを完了させましょう。

Q2. かかりつけ薬剤師の届出をやめると患者対応はどう変わりますか?
A. 服薬管理指導料の基本点数は変わらないため、対面業務の点数は維持できます。失われるのは2つの新加算(50点・230点)の算定機会です。届出維持の負担と新加算の獲得見込み収益を比較して判断しましょう。

Q3. 個人薬局でも施設基準を満たせますか?
A. 「常勤薬剤師の平均在籍1年以上」または「管理薬剤師の継続在籍3年以上」のいずれかを満たせば届出可能です。1人薬剤師薬局でも、管理薬剤師の在籍が3年以上あれば対応できます。

Q4. 新加算の具体的な算定手順を知りたい
A. フォローアップ加算50点・訪問加算230点の算定実務ガイド に、対象患者の絞り込み・記録テンプレ・取りこぼし防止チェックまでまとめています。

まとめ|「肩書き」から「行動」を評価する制度へ

2026年6月改定で、かかりつけ薬剤師指導料(76点)・包括管理料(291点)は廃止され、服薬管理指導料に統合されました。代わりに新設されたフォローアップ加算50点・訪問加算230点は、「実際にどこまで患者を追いかけ、医療機関にフィードバックしたか」を評価する加算です。

施設基準は緩和された一方で、薬局組織の要件は新設。同意手続きは同意書からお薬手帳記載へ。現場の運用が大きく変わるからこそ、5月末までの準備期間を有効に使い、新体系で取り逃しのない算定設計を整えていきましょう。

関連記事として、新加算の算定実務ガイド2026年6月改定の全体像地域支援体制加算のチェックリスト選定療養の変更点 もご活用ください。

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