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2026-27インフルエンザワクチン薬局共有シート|製造株、エフルエルダ、フルミストを5項目で確認

2026-27インフルエンザワクチンを薬局で確認する5項目

「今年はワクチンの株が全部変わったのですか」「75歳以上なら高用量ワクチンを受けられますか」。 秋の接種開始前は、インフルエンザワクチンに関する質問が薬局にも増えます。

2026-27シーズンは、国内のインフルエンザHAワクチンに用いる3株が前シーズンからすべて変更されました。 一方、高用量ワクチン「エフルエルダ®筋注」は、2026年度から予定されていた定期接種化が見送られています。 経鼻ワクチン「フルミスト®点鼻液」も含め、薬局で回答する前に確認したい内容を5項目にまとめます。

2026年8月13日時点の結論
  • 2026-27シーズンのHAワクチンは、A型2株とB型1株の3価です
  • 3株とも2025-26シーズンから変更されています
  • エフルエルダは2026年度からの定期接種化が見送られました
  • フルミストは2歳以上19歳未満が承認上の対象で、定期接種には含まれません
  • 費用、実施期間、接種可否は自治体と接種医療機関の最新案内で確認します

2026-27シーズンの製造株

厚生労働省は、2026年6月4日付の通知で2026-27シーズンの製造株を決定しました。 2025-26シーズンの3株と照合すると、H1N1、H3N2、B型ビクトリア系統のすべてが変更されています。

亜型、系統 2025-26シーズン 2026-27シーズン
A型 H1N1 A/ビクトリア/4897/2022(IVR-238) A/スイス/6849/2025(IVR-278)
A型 H3N2 A/パース/722/2024(IVR-262) A/ミシガン/105/2025(SAN-049A)
B型 ビクトリア系統 B/オーストリア/1359417/2021(BVR-26) B/東京/EIS13-175/2025

出典:厚生労働省「令和7年度インフルエンザHAワクチン製造株の決定について」「令和8年度インフルエンザHAワクチン製造株の決定について」

「すべて変更された」という事実だけから、個人の有効性や接種後の感染可能性を断定することはできません。 患者には、流行株の解析、接種後血清との反応性、製造効率などを踏まえて毎年製造株が検討されると説明します。

薬局で確認する5項目

質問を受けたら、製品名だけで回答せず、対象者、制度、供給状況、接種医療機関の判断、情報の確認日を分けて記録します。

項目 確認すること 薬局での扱い
1 何を知りたいか 製造株、高用量ワクチン、経鼻ワクチン、費用のどれに関する質問かを分けます。
2 年齢と定期接種の対象 65歳以上、または60歳以上65歳未満で心臓、腎臓、呼吸器、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に所定の障害がある方が定期接種の対象です。自治体独自の助成は別に確認します。
3 エフルエルダの状況 2026年度からの定期接種化は見送りです。発売時期も変更されているため、任意接種での入手可否を薬局が推測して案内しません。
4 フルミストの対象と注意 承認上の対象は2歳以上19歳未満です。接種不適当者や注意が必要な背景があるため、接種可否は医療機関が判断します。
5 確認先と確認日 厚生労働省、PMDA、製造販売業者、自治体、接種医療機関の順に確認し、店舗のDIメモへ日付とURLを残します。
インフルエンザワクチンの質問を5項目で確認し事実と推測を分けて記録する流れ
ワクチンの質問を5項目に分け、確認済みの事実と未確認事項を分けて共有する

エフルエルダの承認と定期接種化見送りを分ける

エフルエルダは、2024年12月27日に4価の高用量インフルエンザHAワクチンとして、60歳以上を対象に製造販売承認を取得しました。 2026年2月の厚生科学審議会では、75歳以上を対象に2026年度から定期接種へ位置づける方針が了承されていました。

しかし、サノフィは2026年7月21日、国内製造委託先での一部製造プロセスの確立と検証に想定以上の期間を要し、当初計画どおりの供給が困難になったと発表しました。 厚生労働省は7月23日の審議会資料で、薬事承認と供給の状況を踏まえて2026年度からの定期接種化を見送り、今後の時期は改めて議論すると整理しています。

患者説明の例

「高用量ワクチンは国内で承認されていますが、2026年度から予定されていた定期接種への導入は見送られました。発売時期も変更されています。今後の接種時期や取扱いは、厚生労働省と製造販売業者の更新を確認してください」

「承認されているから今季接種できる」「定期接種化が見送られたから承認がなくなった」のどちらも正しくありません。 承認、発売、供給、定期接種への位置づけを別の情報として扱います。

フルミストは対象年齢と接種不適当者を電子添文で確認

フルミストは、2歳以上19歳未満を対象とする経鼻弱毒生インフルエンザワクチンです。 2023年3月に製造販売承認され、2024年10月に国内販売が始まりました。 厚生労働省の2026年7月23日資料でも、定期接種の対象には含まれていないと整理されています。

PMDAの電子添文では、明らかな免疫機能異常がある方、免疫抑制をきたす治療を受けている方、妊娠していることが明らかな方などが接種不適当者です。 年齢だけで接種可能とは判断できません。 薬局では電子添文の確認点を伝え、最終判断は接種医療機関へつなぎます。

検査薬の相談にも注意します。
経鼻弱毒生ワクチンの接種後は、一定期間、ワクチン由来ウイルスによって一部のインフルエンザ抗原検査が陽性になる可能性があります。検査を案内する際は、接種日と製品名を医療機関へ伝えるよう説明します。

患者説明をそろえる朝礼メモ

同じ質問に対する回答が職員ごとに変わらないよう、接種開始前に次の5欄を共有します。 回答文だけでなく、更新条件を残すと翌年の修正箇所が分かります。

確認日 患者の質問 一次情報 回答 更新条件
         
         

制度変更を把握する力だけでなく、出典と確認日を残してチームへ渡す力も薬剤師の実務です。 電子添文の更新記録には「電子添文改訂の読み解き方と更新ログ」、患者向けの制度説明には「新型コロナワクチンの薬剤師向けガイド」も利用できます。

よくある質問

3株がすべて変わると、昨年の接種は無意味ですか

製造株の変更だけから、昨年の接種効果を個人単位で評価することはできません。 今季は今季の流行株解析などに基づいて製造株が選ばれたと説明します。

エフルエルダを任意接種で受けられますか

2026年度からの定期接種化は見送られ、製造販売業者も発売時期の変更を発表しています。 薬局から入手可能と案内せず、最新の供給情報と接種医療機関の取扱いを確認します。

フルミストは注射が苦手なら誰でも選べますか

承認上の対象は2歳以上19歳未満ですが、年齢だけでは決まりません。 接種不適当者や注意が必要な背景を電子添文で確認し、接種医療機関が判断します。

費用と接種期間は全国共通ですか

共通ではありません。 定期接種の自己負担額、実施期間、自治体独自の助成は、市区町村の最新案内で確認します。

ほかのワクチンとは2週間空けますか

過去の新型コロナワクチンQ&Aにあった一律の説明を、そのまま2026年度へ流用しません。 同時接種と接種間隔は、接種するワクチンの組合せ、最新の実施要領、電子添文、医師の判断を確認します。

まとめ

2026-27シーズンは3価の製造株がすべて変更され、高用量ワクチンの定期接種化見送りも重なりました。 薬局では、製造株、年齢と制度、エフルエルダ、フルミスト、確認先と確認日の5項目に分けると、事実と推測を混ぜずに回答できます。

製造株、供給、安全性情報はシーズン中にも更新されます。 日々の医療ニュースを追う方法は「m3.comを薬剤師が使うメリット」で整理しています。

参考資料

本記事は2026年8月13日時点の一次情報に基づきます。 個別の接種可否は、最新の電子添文、自治体の実施要領、接種医療機関の判断に従ってください。

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