「この薬と食品は一緒でよいですか」「新薬の相互作用はどうでしたか」。薬局のカウンターや病棟では、DI(医薬品情報)の問い合わせが突然入ります。急いで調べて答えても、判断の根拠を残さなければ、別のスタッフが同じ検索を繰り返すことになります。
そこで役立つのが、確認した資料、判断の前提、回答、現場での扱いを一枚にまとめる「DIメモ」です。この記事では、PMDAの公的な医薬品情報を確認し、PubMedや医中誌Webで原著論文を探し、診療ガイドラインと照合する手順を、薬局で共有しやすいテンプレートに落とし込みます。
もくじ
結論:DIメモは「問い→根拠→結論→現場運用」の4部構成でつくる
先に結論をお伝えします。DIメモは以下の4パートに分けると、後から検索しやすく、共有しても使ってもらえます。
| パート | 書く内容 | 目安の行数 |
|---|---|---|
| ① 問い(Clinical Question) | 誰が・どんな場面で・何を知りたかったか | 1〜2行 |
| ② 根拠(Evidence) | 電子添文、IF、ガイドライン、原著論文などの出典と確認日 | 3〜5行 |
| ③ 結論(Answer) | その場面での回答・判断 | 2〜3行 |
| ④ 現場運用(Field Note) | 服薬指導・疑義照会・情報提供文書への落とし方 | 2〜3行 |
「調べただけ」で終わらせず、④現場運用まで書ききることが、DIメモが単なる備忘録と一線を画すポイントです。この記事では、この4部構成を軸に、どの情報源から何を持ってくるか、どう保存して薬局全体で使い回すかまで整理します。

DIメモとは何か|DI業務と薬局実務のあいだにある「共有資産」
DI業務は、医薬品情報を集めるだけではありません。情報の信頼性と適用範囲を評価し、質問者が使える形に整理して伝え、後から再確認できる状態で管理するところまでを含みます。
日本医薬品情報学会誌に掲載された2024年の調査では、200床以上の病院181施設におけるDI担当者数の中央値は常勤換算1.2人で、DI業務を前任者から学んだ回答者は49.7%でした。この調査は保険薬局を直接示すものではありませんが、規模の大きい病院でもDI専従人員が限られ、業務習得を前任者に依存する施設があることを示しています。
DIメモは、情報の評価と共有を属人化させないための施設内ツールです。「DIメモ」という名称や、この記事で示す4部構成は法令上の様式ではありません。各施設の手順書や承認フローに合わせて調整してください。
情報は、次の4種類に分けると混同を防げます。
- 公的・公式な医薬品情報:PMDAの電子添文、インタビューフォーム(IF)、医薬品リスク管理計画(RMP)、審査報告書、安全性情報など
- エビデンスを統合した資料:診療ガイドライン、システマティックレビュー、メタ解析など
- 個別研究の報告:臨床試験、観察研究、症例報告などの原著論文
- 検索・発見の入口:PubMed、医中誌Web、医療ニュース、検索エンジン、生成AIなど
PubMedや医中誌Webは文献を探すデータベースであり、検索結果の一覧や抄録そのものを結論の根拠にはしません。原著本文、診療ガイドラインの発行元、PMDAの関連文書まで戻り、確認できた事実、薬剤師による評価、施設内の運用を分けて記録することが大切です。
薬局DIメモが必要な3つの理由
1. 同じ問い合わせに何度も時間を使わないため
食品との相互作用、点眼順序、吸入指導、製剤の取り扱いなど、現場では似た質問が繰り返し発生します。仮に30分の再検索を月4回減らせれば、単純計算で年間24時間です。実際の短縮時間は質問の難易度や施設の体制で変わりますが、根拠へ戻れる記録が再検索を減らすことは期待できます。
2. スタッフによって答えがブレないため
同じ質問に異なる説明が返ると、患者はどの説明を信じればよいか迷います。DIメモで参照資料と回答の前提を揃えると、当直、応援、新入職員が対応するときも、説明の差を見つけやすくなります。メモは判断を自動化するものではなく、個別患者の状態を確認する出発点です。
3. 自分の学びを「実績」として残すため
DIメモは、薬剤師がどの問いに対し、どの資料を確認し、どう評価したかを振り返る記録になります。ただし、研修単位、認定・専門薬剤師の症例記録、学会所定の提出物を代替するものではありません。各制度の要件に沿って別途記録し、DIメモは学習履歴や症例検討の下地として使います。
認定制度や副業のリアルは、研修認定薬剤師とは?取得の流れと単位の集め方・更新のコツや【2026年版】薬剤師の医療記事監修副業ガイドもあわせて参考にしてみてください。
DIメモに含めたい7要素(テンプレート)
4部構成を軸に、実務で使いやすい7要素へ整理しました。施設の手順書に既定の様式がある場合は、その様式を優先してください。
| 要素 | 記入例 | 目的 |
|---|---|---|
| ① タイトル | 「薬剤Aと食品・サプリメントの併用可否」 | 薬剤名と問いを検索できる形にする |
| ② 作成日/作成者/最終更新日 | 2026年7月10日/薬剤師A/次回確認2026年10月 | 鮮度、担当者、見直し時期を示す |
| ③ 分類タグ | 相互作用/循環器/食品 | 後からの絞り込み検索 |
| ④ 問い(背景) | 薬剤A服用中に食品Bを摂取してよいか。確認したい条件を一般化して記載 | 回答の適用範囲を明確にする |
| ⑤ 根拠と出典 | 文書名、改訂年月、該当項目、URLまたはDOI、確認日 | 同じ資料へ戻れるようにする |
| ⑥ 結論・回答 | 確認できた事実、判断できない点、個別確認が必要な条件を分けて記載 | 断定の範囲を明確にする |
| ⑦ 現場運用メモ | 確認する質問、説明例、疑義照会や医師報告を検討する条件 | 共有と再利用 |
この記事では、1件をA4半分から1枚に収める運用を推奨します。これは公的な基準ではなく、要点と出典を同じ画面で確認しやすくするための編集上の目安です。論点が複数ある場合はテーマを分け、関連メモとして相互にリンクします。
情報源の使い分け|PMDA・PubMed・医中誌・Minds
情報源は「どれが一番上か」だけで決めません。問いの種類に合う資料を選び、発行主体、改訂日、研究デザイン、患者への適用可能性を確認します。
| 情報源 | 確認できること | 位置づけと注意点 |
|---|---|---|
| PMDA 医療用医薬品情報検索 | 電子添文、IF、RMP、審査報告書、改訂関連情報など | 公的・公式情報の入口。文書名、改訂年月、該当項目、確認日を記録する |
| PubMed | 海外を中心とした医学文献の書誌情報と抄録 | 文献検索データベース。検索結果だけで判断せず、原著本文と研究デザインを確認する |
| 医中誌Web | 国内発行の医学、薬学、看護学等の文献情報 | 文献検索データベース。査読の有無では絞り込めないため、原著、総説、症例報告、学会抄録を区別する |
| Mindsガイドラインライブラリ | 評価・選定された診療ガイドラインと関連情報 | 推奨とエビデンス総体を確認する入口。作成団体、版、公開年、対象患者を確認し、作成団体のサイトでも最新版を探す |
| 学会誌・実務資料 | DI業務の調査、運用例、専門領域の解説 | 研究方法、対象施設、発行年を確認し、自施設へそのまま一般化しない |
| 製造販売業者のDI回答 | 製剤特性、照会時点での企業見解、関連資料 | 補足情報として扱う。回答日、部署、質問条件、根拠資料を残し、承認範囲の情報と企業見解を分ける |
| 医療ニュース・生成AI | 更新や論点を知るきっかけ | 発見の入口。結論の根拠にはせず、PMDA、厚生労働省、発行学会、原著論文へ戻る |
使い分けの詳細は、次の記事も参考になります。
- 【薬剤師向け】PMDAで添付文書(電子添文)を検索する方法
- 【薬剤師向け】PubMedの使い方完全ガイド【2026年版】
- 【薬剤師向け】医中誌Webの使い方【2026年版】
- 【薬剤師向け】PubMedとMindsの使い分け
- 【薬剤師向け】添付文書とインタビューフォームの違い
新薬承認や電子添文改訂の話題を日々拾うなら、m3.comを薬剤師が使うメリットも情報収集の入口になります。ただし、ニュース記事は一次根拠ではありません。記事が示すPMDA、厚生労働省、学会、原著論文まで確認してからDIメモへ反映します。
DIメモ作成の5ステップ
問い合わせから共有までを5つのステップに分けます。必要な時間は、緊急度、問いの範囲、入手できる資料で変わります。回答を急ぐ場合は暫定回答と未確認事項を明記し、後からレビューを完了させます。

STEP1|問いを整理する(必要に応じてPICO/PECOを使う)
問い合わせを受けたら、「誰に、どの条件で、何を判断するための情報か」を短く書きます。治療介入の比較にはPICO(Patient/Intervention/Comparison/Outcome)、曝露や有害事象にはPECO(Patient/Exposure/Comparison/Outcome)が役立ちます。用法や保管方法など、PICOに当てはめる必要がない問いは、無理に型へ入れません。
STEP2|情報源を選ぶ
用法・用量、禁忌、相互作用、副作用は、まずPMDAの最新電子添文を確認します。背景やリスク最小化策はIF、RMP、審査報告書、安全性情報で補います。標準治療での位置づけは診療ガイドライン、個別研究や国内症例はPubMedと医中誌Webで探します。
STEP3|評価する(EBMの実践プロセスに乗せる)
収集した情報は、EBMの5段階(Ask 問いを立てる、Acquire 情報を得る、Appraise 批判的に吟味する、Apply 適用する、Assess 振り返る)に沿って評価します。DIメモでは、次の5点を残すと判断過程を追いやすくなります。
- 版と日付:文書の改訂年月、論文の発行年、ウェブページの確認日
- 資料の種類:電子添文、ガイドライン、原著、総説、症例報告、学会抄録のいずれか
- 研究の確からしさ:研究デザイン、比較群、症例数、バイアス、撤回や訂正の有無
- 結果の大きさと不確実性:相対値だけでなく絶対値、信頼区間、観察期間
- 適用可能性:年齢、腎機能、肝機能、併用薬、用量、対象疾患が相談事例と合うか
複数の資料が食い違う場合は、一つに丸めず、差の理由と未解決点を記録します。診療ガイドラインも個別患者への一律の指示ではないため、患者の価値観、臨床状況、利用できる資源を含めて判断します。
数値の読み方に不安がある方は、【薬剤師向け】論文の数値の読み方や論文の読み方と批判的吟味の基本もあわせてどうぞ。
STEP4|4部構成に落として書く
「問い→根拠→結論→現場運用」の順に書きます。根拠欄では事実と出典を示し、結論欄では薬剤師による評価と限界を書きます。現場運用欄には、確認する質問、説明例、疑義照会や医師への情報提供を検討する条件を記載します。事実、解釈、施設内ルールを同じ文に混ぜないことが、更新しやすいメモにするポイントです。
STEP5|共有して再利用する
作成したメモは、施設が承認した共有フォルダや業務用ナレッジ管理システムへ保存します。作成者、承認者、最終更新日、出典、次回確認日、旧版の扱いを決めておくと、古いメモを現行情報と誤認しにくくなります。旧版は削除するだけでなく、「旧版」と表示して後継メモへのリンクを残すと変更履歴を追えます。
具体例3パターン|新薬対応・疑義照会後・患者質問
例1:新薬の初回採用時に情報を整理する
| 項目 | 記入イメージ |
|---|---|
| タイトル | ◯◯錠(一般名◯◯)|初回応需前の確認事項 |
| 問い | 当薬局で処方が始まる新薬。応需前に基本情報を整理したい |
| 根拠 | PMDA掲載の最新電子添文、IF、RMP、審査報告書、関連ガイドライン |
| 結論 | 効能・効果、用法・用量、禁忌、重要な基本的注意、特定の背景を有する患者、相互作用、副作用、保管をチェック表化 |
| 現場運用 | 服薬指導の初期スクリプト、疑義照会の想定パターン、次回来局時の確認事項 |
例2:疑義照会後のフォローメモ
疑義照会で得た一般化できる学びは、次の確認を早めます。ただし、処方医とのやり取り、患者の状態、照会結果など個別患者にひもづく記録は薬歴や調剤録など所定の記録に残します。DIメモへ転記するのは、個人を識別できない形に整理した論点、根拠、施設内の確認手順です。疑義照会の記録項目は、薬剤師の疑義照会 実務ガイドも参考にしてください。
例3:患者質問への対応メモ
「サプリメントと薬の飲み合わせ」「後発医薬品との違い」「個人輸入した医薬品」など、患者から繰り返し質問されるテーマがあります。患者向けの説明例と根拠資料をセットで残すと、別のスタッフも同じ前提から説明できます。説明例は個別患者への回答を固定するものではなく、電子添文の改訂や患者の状態に応じて調整します。
保存・共有の実務|組織が承認した環境を使う
| ツール | 向いている使い方 | 注意点 |
|---|---|---|
| Excel/スプレッドシート | 薬剤名、分類、更新日で一覧管理 | 個人端末や個人アカウントへ保存せず、組織の共有領域と権限設定を使う |
| 文書共有サービス | 1件1文書、版管理、全文検索 | Google Workspaceなど組織が契約・承認した環境に限定し、公開範囲と操作履歴を管理する |
| Notion/Confluence等 | タグとリンクで関連メモを整理 | 組織承認済みの法人環境を使い、入退職時の権限変更と定期的な棚卸しを行う |
| 薬歴システム内メモ | 個別患者情報と紐づく問いだけを記録 | 汎用DIメモとの棲み分けが必要 |
厚生労働省は2026年6月に「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版」を公表しています。クラウドサービスを使えるかどうかは、サービス名だけで判断せず、施設の運用管理規程、契約、アクセス制御、ログ、バックアップなどを含めて管理します。
氏名や薬歴IDを消すだけでは、個人情報でなくなるとは限りません。年齢、居住地域、希少疾患、処方内容、来局日などを他の情報と照合して個人を識別できる場合は、個人情報に該当し得ます。共有DIメモには患者情報を入れないことを原則とし、個別患者の記録は施設が指定した薬歴システム等で扱います。
つまずきやすい落とし穴
- 情報の鮮度管理:電子添文やガイドラインは改訂されます。改訂年月、確認日、次回確認日、更新担当者を残し、旧版は「旧版」など状態が分かる表示にします。
- 情報源の混同:PubMed、医中誌Web、Mindsは検索や閲覧の入口です。検索結果の画面ではなく、原著本文やガイドライン本体を確認します。
- 個人情報の混入:氏名を削除しても、他の情報と照合して患者を識別できる場合があります。共有DIメモと個別患者の記録を分けます。
- 著作権:ガイドラインや論文を丸ごと転載しません。自分の言葉で要点をまとめ、引用が必要な場合は必要な範囲に限定し、引用部分と出典を明確にします。URLを添えるだけで転載が許されるわけではありません。
- 外部発信時の広告規制:内部のDIメモと、一般公開する記事やSNS投稿は分けて考えます。医薬品等の広告に該当する発信では医薬品医療機器等法(薬機法)第66条等、病院・診療所等の広告に該当する発信では医療広告等ガイドラインを確認します。すべての薬剤師SNS投稿に医療広告等ガイドラインが一律に適用されるという意味ではありません。
- 「調べただけ」で終わる:④現場運用まで書ききらないと、後日の意思決定にはつながりません。「服薬指導・疑義照会・情報提供にどう使うか」を一言残しましょう。
- AI要約への過信:ChatGPTやPerplexityは検索語の整理や下書きに使えますが、Perplexity活用術でも触れているとおり、出典の実在、版、該当箇所を人が確認します。患者情報は入力しません。
DIメモをキャリアの振り返りに使う
DIメモは、日々の学習と情報評価の過程を振り返る材料になります。資格や経験を証明する公的書類ではないため、次の用途では各制度や応募先の要件を確認します。
- 研修認定・専門認定薬剤師の学習:学んだテーマと出典を整理する習慣は、学習記録や症例検討の下地になります。正式な単位や所定の症例記録は別に管理します。
- 転職活動(DI、学術、病院、CRO、製薬企業):守秘義務に反しない範囲で、情報収集、評価、提供、更新管理の経験を職務経歴書や面接で説明する材料になります。件数だけでなく、どの業務課題をどう改善したかを示します。転職先の全体像は、薬剤師の製薬企業転職完全ガイドやCRO・CRC転職ガイドを参考にしてください。
- 医療記事監修・医療ライター副業:問い、根拠、結論、適用上の注意を分ける習慣は、監修記録や記事構成にも応用できます。詳細は医療記事監修副業ガイドにまとめています。
DIメモに載せる「最新の医療ニュース」の集め方
m3.comは、会員限定の医療従事者向けポータルサイトです。公式ヘルプでは登録と利用は基本的に無料で、一部に有料サービスがあると案内されています。医療ニュースから更新テーマを見つけた後は、PMDA、厚生労働省、学会、原著論文へ戻って確認すると、DIメモの根拠を整理しやすくなります。
FAQ
Q1. DIメモは1件どれくらいの時間で作れば十分ですか?
公的な時間基準はありません。緊急の問い合わせでは、確認済みの事実、暫定回答、未確認事項を短く残し、後から原著本文やガイドラインまで確認します。施設内では「初期回答」と「レビュー完了」を区別し、完了条件と担当者を決めておくと運用しやすくなります。
Q2. 患者情報は書いてもよいですか?
共有DIメモには、患者を識別できる情報を入れないことを原則とします。氏名や薬歴IDを削除しても、年齢、疾患、処方、来局日などの組み合わせで個人を識別できる場合があります。個別患者の経過や判断は、施設が指定した薬歴システムなどに記録してください。
Q3. AI(ChatGPT・Perplexity)に下書きを任せてもよいですか?
検索語や見出しの整理には使えますが、患者情報は入力しません。結論は、PMDAの現行文書、発行元が示す診療ガイドライン、原著本文などで確認します。AIが示した出典について、実在、版、該当箇所、撤回・訂正の有無を人が確認します。
Q4. 個人のノートと薬局共有メモは分けるべきですか?
分けることを推奨します。個人ノートは学習途中の記録、共有メモは業務で参照する記録であり、求める確認水準が異なります。共有メモでは、作成者、承認者、レビュー完了日、次回確認日、旧版の扱いを決めておきます。
Q5. DIメモを外部(学会発表・記事・SNS)に転用してもよいですか?
施設内メモをそのまま外部公開することは避けます。患者を識別できないか、十分な匿名化が難しい症例で本人同意が必要にならないか、著作物の転載にならないか、所属先の規程に反しないかを確認してください。医薬品や医療機関の広告に該当する場合は、該当する広告規制も確認します。症例報告・学会発表の書き方や医療記事監修副業ガイドも参考にしてください。
DI経験を活かせる転職先を知りたい方へ
DIメモの運用経験は、情報収集、批判的吟味、説明、更新管理を具体的に振り返る材料になります。制度や実務の変化を踏まえて今後の職域を考える場合は、まず仕事内容と求められる経験を確認し、その後に求人情報や薬剤師専門エージェントの情報を比較してください。
まとめ|DIメモを「薬局の資産」に育てる
DIメモは、確認した根拠と判断の前提を薬局内で再利用するための記録です。今回の要点は次のとおりです。
- DIメモは「問い→根拠→結論→現場運用」の4部構成でつくる
- タイトル、管理情報、分類タグ、問い、根拠、結論、現場運用の7要素をテンプレート化する
- PMDAの公的・公式情報、診療ガイドライン、原著論文、検索サービスを区別する
- PubMedや医中誌Webでは抄録で止めず、原著本文と研究デザインを確認する
- 共有先は組織が承認した環境に限定し、個別患者の記録と分ける
- DIメモは正式な資格記録の代替ではなく、学習と業務改善を振り返る材料として使う
まずは繰り返し質問されるテーマを1件選び、出典と確認日を含む4部構成で残してください。その後、承認者、更新頻度、旧版の扱いを決めると、個人メモから薬局の共有資産へ移行できます。
参考
- PMDA「医療用医薬品 情報検索」
- PMDA「添付文書の電子化について」
- 厚生労働省「医療用医薬品の電子化された添付文書の記載要領について」
- 米国国立医学図書館「PubMed User Guide」
- 医学中央雑誌刊行会「医中誌Webとは」
- 医学中央雑誌刊行会「医中誌Web HELP FAQ」
- 日本医療機能評価機構「Minds 事業概要」
- Dawes M, et al. Sicily statement on evidence-based practice. BMC Med Educ. 2005;5:1.
- 内倉健ほか「医療機関における医薬品情報(DI)業務に関わる人材と業務実態のアンケート調査」医薬品情報学. 2024;26(1):8-18.
- 厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版(令和8年6月)」
- 個人情報保護委員会・厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」(令和8年4月一部改正)
- 厚生労働省「医薬品等の広告規制について」
- 厚生労働省「医療広告等ガイドライン」(令和8年3月30日最終改正)
- m3.com「会員登録(入会)ヘルプ」


