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【2026年6月改定】薬剤調製料に「一包化加算」はない|外来服薬支援料2への移行と算定実務を完全ガイド

「2026年6月改定で薬剤調製料の一包化加算はどう変わるのか?」と検索してこの記事にたどり着いた方は、まず最初にお伝えしたい結論があります。

2026年6月時点で、薬剤調製料に「一包化加算」という項目は存在しません。一包化の評価は、すでに薬学管理料の「外来服薬支援料2」に集約されています。

この記事では、令和8年6月1日施行の調剤報酬点数表をもとに、一包化に関する算定の全体像を整理します。なぜ薬剤調製料の中に一包化加算を探してしまうのか、外来服薬支援料2の算定要件、点数、処方医の了解、関連加算との整理まで、現場でそのまま使える形でまとめました。

結論:薬剤調製料に「一包化加算」はない。一包化評価は外来服薬支援料2へ集約

令和8年(2026年)6月1日施行の調剤報酬点数表を確認すると、第1節 調剤技術料の「薬剤調製料」のなかに「一包化加算」という名称の加算は記載されていません

かつて存在した「内服薬調剤料の一包化加算」は2022年度改定で廃止され、対人業務として再評価された結果、第2節 薬学管理料の「外来服薬支援料2」として位置づけられました。2026年6月改定でも、この枠組みは維持されています。

つまり、現在の調剤報酬で「一包化を算定する」とは、原則として外来服薬支援料2を算定することを意味します。

📊 一包化を算定する仕組み(2026年6月以降)

第1節 調剤技術料

薬剤調製料
内服薬 24点/屯服薬 21点/外用薬 10点/注射薬 26点
→ 一包化加算は存在しない

第2節 薬学管理料

外来服薬支援料2
42日分以下:34点/7日分
43日分以上:240点
→ ここで一包化を評価

※ 出典:日本薬剤師会「調剤報酬点数表(令和8年6月1日施行)」より作成

なぜ「薬剤調製料の一包化加算」を探してしまうのか

2022年度改定より前は、内服薬調剤料の「一包化加算」として算定するのが一般的でした。長く現場で働いてきた薬剤師ほど、この呼び方に慣れています。

しかし2022年度改定で、調剤技術料は「薬剤調製料(対物業務)」と「調剤管理料・服薬管理指導料(対人業務)」に分割され、一包化は「対人業務」として再整理されました。その結果、調剤料側の一包化加算は廃止、外来服薬支援料2に統合された形です。

2026年6月改定でもこの構造は変わらず、薬剤調製料側に一包化加算が新設される予定もありません。

2026年6月改定における外来服薬支援料2の算定要件

点数体系(投与日数で2区分)

外来服薬支援料2の点数は、投与日数によって2段階に分かれます。

投与日数 点数 計算方法
7日分 34点 7日分ごとに34点
14日分 68点 34点 × 2
28日分 136点 34点 × 4
42日分 204点 34点 × 6(端数を増すごとに加算)
43日分以上 240点 日数によらず一律240点

※42日分以下は「7日分または端数を増すごとに34点」、43日分以上は「日数にかかわらず240点」となります。

算定対象となる患者

外来服薬支援料2の対象は、以下のいずれかに該当する患者です。

  • 多種類の薬剤を投与されている患者
  • 自ら被包を開いて薬剤を服用することが困難な患者(嚥下困難・手指機能低下など)

単に「飲み忘れが心配」だけでは要件を満たさず、服薬管理に支援が必要であることが前提となります。

「一包化」の定義

一包化とは、以下のいずれかを服用時点ごとに一包として患者に投与することを指します。

  • 2以上の内服用固形剤
  • 1剤で3種類以上の内服用固形剤

「剤」は処方箋上の用法単位、「種類」は薬剤の品目数を意味します。1剤2種類だけでは要件を満たさない点に注意してください。

処方医の了解(疑義照会)の必須要件

外来服薬支援料2を算定するには、処方医に治療上の必要性および服薬管理に係る支援の必要性について了解を得ることが必須です。

了解の取得方法は、医師の指示または疑義照会のいずれかです。実務では、初回算定時に疑義照会で了解を得て、薬歴・処方箋にその旨を記録するのが一般的です。継続処方の場合も、了解は処方ごと(または継続を確認できる方式)で確認します。

薬剤調製料本体の点数(2026年6月版)

一包化に関わる点数を整理するうえで、土台となる薬剤調製料本体の点数も押さえておきましょう。薬剤調製料は2022年度改定で新設されて以降、2024年度改定でも点数の変更はなく、2026年6月以降も以下のとおりです。

区分 算定単位 点数
内服薬 1剤につき(3剤分まで) 24点
屯服薬 21点
注射薬 26点
外用薬 1調剤につき(3調剤分まで) 10点
内服用滴剤 1調剤につき 10点

一包化を行った場合も、薬剤調製料そのものは内服薬1剤あたり24点で変わりません。一包化の手間と支援に対する評価は、別途外来服薬支援料2で算定する設計です。

一包化と関連加算の整理(自家製剤加算・計量混合調剤加算)

現場でしばしば混同されるのが、自家製剤加算・計量混合調剤加算と一包化(外来服薬支援料2)の関係です。それぞれ評価する行為が異なります。

加算名 評価される行為 区分
外来服薬支援料2 服用時点ごとに薬剤を一包にまとめる支援 薬学管理料
自家製剤加算 市販されていない剤形・規格を作る(錠剤の分割・粉砕など) 薬剤調製料の加算
計量混合調剤加算 2種類以上の薬剤を計量・混合して新たな製剤を調製 薬剤調製料の加算

たとえば「錠剤を半割し、その後に他剤と一包化する」ケースでは、自家製剤加算(錠剤分割)と外来服薬支援料2を同時に算定することが可能です。それぞれ評価対象が異なるためです。

算定の実務フロー(受付から算定まで)

外来服薬支援料2を算定する標準的な実務フローを整理します。

🔄 一包化算定までの実務フロー

  1. 処方箋受付・薬歴確認:患者の服薬状況・身体機能・併用薬を確認
  2. 一包化の必要性判断:多剤併用、嚥下困難、視力低下、認知機能低下などの観点でアセスメント
  3. 処方医に疑義照会:「治療上の必要性および服薬管理支援の必要性」について了解を取得
  4. 了解内容を記録:薬歴・処方箋に医師名・了解日時・内容を記載
  5. 一包化の実施:服用時点ごとに2剤以上または1剤3種類以上を1包にまとめる
  6. 服薬指導・残薬確認:一包化に伴う服用方法、保管時の注意(特に湿気に弱い薬)を説明
  7. 外来服薬支援料2の算定:投与日数に応じて34点/7日分または43日分以上240点

よくある間違い・注意点

① 鑑別困難な薬剤の混在

湿気・光に弱い薬剤、外観が似ている薬剤を一包化すると、品質低下や服薬間違いにつながります。安定性に懸念がある薬剤は、別包または PTP のまま交付することを検討してください。算定可否ではなく、患者安全を優先する判断が求められます。

② 特別調剤基本料A・Bの薬局での扱い

特別調剤基本料A(同一敷地内・集中率50%超)を算定する薬局では、薬学管理料の多くが算定不可(一部を除く)とされています。外来服薬支援料2が算定可能か否かは、施設基準と算定区分により異なるため、地方厚生局の指導内容に従ってください。特別調剤基本料Bでは、薬学管理料は原則として算定できません。

③ 麻薬等加算・自家製剤加算との併算定

外来服薬支援料2は薬学管理料、自家製剤加算・麻薬等加算は薬剤調製料の加算であり、評価対象が異なるため併算定は可能です。ただし、それぞれの算定要件を満たしている必要があります。

④ 「服用時点ごと」を満たさない場合

朝・昼・夕で服薬時点が分かれているのに、すべてをまとめてしまうと「一包化」にあたりません。服用時点ごとに別包とするのが原則です。

Q&A:一包化算定の現場の疑問

Q1. 患者の希望だけで一包化して算定できますか?

できません。患者の希望に加え、処方医の了解と「治療上の必要性および服薬管理支援の必要性」が要件です。希望のみで一包化した場合、サービスとして実施しても外来服薬支援料2は算定できません。

Q2. 1剤2種類の処方を一包化した場合、算定できますか?

算定要件は「2剤以上」または「1剤で3種類以上」です。1剤2種類は要件を満たさないため、算定できません。

Q3. 在宅患者の一包化は外来服薬支援料2で算定しますか?

外来服薬支援料2は外来通院患者が対象です。在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している在宅患者については、外来服薬支援料2は算定できません。在宅患者の一包化対応は、訪問薬剤管理指導料の薬学的管理指導の枠組みのなかで実施し、必要な記録を薬学的管理指導計画・薬歴に残してください。

Q4. 4週間ごとの継続処方では毎回算定できますか?

外来服薬支援料2は、処方箋受付ごとの算定が可能です。ただし、継続処方であっても処方医の了解の継続性を確認し、薬歴に記録を残してください。漫然算定はレセプト返戻の原因になります。

Q5. 一包化したのに外来服薬支援料2を算定し忘れた場合、後日算定できますか?

原則として、当該調剤日のレセプトで算定するのが基本です。レセプト確定前であれば修正できますが、確定後は地方厚生局および審査支払機関の取り扱いに従ってください。

まとめ:「薬剤調製料の一包化加算」は存在しない。算定は外来服薬支援料2で正確に

2026年6月改定でも、薬剤調製料に「一包化加算」という名称の加算はありません。一包化の評価は薬学管理料の外来服薬支援料2に集約されており、点数は42日分以下で34点/7日分、43日分以上で240点となっています。

算定にあたっては、

  • 2剤以上または1剤3種類以上の内服用固形剤であること
  • 服用時点ごとに一包化していること
  • 処方医の了解を得て薬歴に記録していること

の3点を確実に押さえてください。誤った名称で算定指導を受けたり、根拠記録が不十分でレセプト返戻になったりすると、現場の信頼にも直結します。

2026年6月改定全体の流れと他加算との関連は、以下の記事も併せてご確認ください。

💡 改定対応の最新情報を効率よくキャッチアップしたい方へ

2026年6月改定は、加算の組み換えと薬学管理料の見直しが同時に進む大きな改定です。現場で算定要件を間違えないためには、信頼できる薬剤師向けニュース・コラムを継続的に確認しておくことが近道です。

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